公開日 2024年05月27日
更新日 2024年10月10日
国外居住親族に係る扶養控除等の見直し
国外居住親族について、控除の対象となる扶養親族の要件が厳格化され、年齢30歳以上70歳未満の者については一定要件※に該当しない限り扶養控除の適用対象外となります。
〈扶養控除の適用対象となる一定要件〉
⑴ 留学により国内に住所及び居所を有しなくなった者
⑵ 障がい者
⑶ その納税義務者から前年において生活費又は教育費に充てるためにの支払いを38万円以上受けている者
国外居住親族の年齢 | 16~29歳 | 30~69歳 | 70歳~ |
扶養控除の対象 | 適用対象 |
適用対象外※ ※上記⑴~⑶のいずれかに該当する場合を除く |
適用対象 |
※ 上記扶養控除を受けるためには一定の書類の提出または提示が必要です。詳細は国税庁ホームページ(外部サイト)をご参照ください。
上場株式等の特定配当等及び特定株式等譲渡所得に係る課税方式の統一
令和5年度以降の所得について、特定配当等及び特定株式等譲渡所得に係る所得の課税方式を所得税と一致させることとなりました。これにより、所得税と異なる課税方式を選択することができなくなります。
また、上場株式等の譲渡損失の繰越控除についても所得税の確定申告書を提出し、これらの措置の適用を受ける場合に限り個人住民税においても適用することとなります。
所得税で特定配当等及び特定株式等譲渡所得金額に係る所得を確定申告すると、これらの所得は住民税でも所得に算入されます。
それにより、扶養控除や配偶者控除などの適用、非課税判定、国民健康保険税や後期高齢者医療保険料、介護保険料などの算定に影響が出る場合があります。
所得税で選択された課税方式を、申告期限後に「所得税の更正の請求」又は「所得税の修正申告書」及び「町県民税申告書」の提出によって変更することはできませんのでご注意ください。
令和6年度から森林環境税(国税)の課税が始まります
森林環境税とは
森林環境税は、わが国の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する目的で、令和元年度税制改正により創設された国税です。国税である森林環境税は、令和6年度から、個人に対して一人年額1,000円が課税され、個人住民税と合わせて市町村が賦課徴収します。その税収は、全額が森林環境譲与税として都道府県・市区町村へ譲与されるしくみとなっています。
町県民税均等割及び森林環境税の税率について
令和5年度まで | 令和6年度以降 | |
町民税:均等割 | 3,000円 | 3,000円 |
町民税:防災減災の特例 | 500円 | - |
県民税:均等割 | 1,000円 | 1,000円 |
県民税:防災減災の特例 | 500円 | - |
県民税:いわての森林づくり県民税 | 1,000円 | 1,000円 |
国 税:森林環境税 | - | 1,000円 |
合 計 | 6,000円 | 6,000円 |
個人町県民税の均等割は、東日本大震災復興基本法に基づき、防災減災の財源確保のため、平成26年度から臨時的に年額1,000円が引き上げられ、賦課徴収されておりました。この臨時的措置が令和5年度で終了します。このため、町民税・県民税均等割及び森林環境税を合わせた税額は、令和6年度以降も年額6,000円で変わりありません。
課税されない方
・ 1月1日現在、生活保護法の規程により生活扶助を受けている方
・ 1月1日現在、障がい者、未成年者、寡婦、ひとり親で前年の合計所得金額が135万円以下の方
・ 前年の合計所得金額が次の算式で求めた額以下の方 28万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+16.8万円(ただし、同一生計配偶者又は扶養親族がいない場合は38万円)
令和6年度能登半島地震災害の被災者に係る個人住民税の特別措置等について
令和6年1月に発生した能登半島地震による住宅や家財等の資産の損失について、令和6年2月21日に、令和6年能登半島地震に係る個人住民税の雑損控除の特例措置に係る「地方税法の一部を改正する法律」(令和6年法律第2号)及び「地方税法施行令の一部を改正する政令」(令和6年政令第34号)が施行されました。
令和6年能登半島地震災害によりその者の有する資産について受けた損失の金額については、所得割の納税義務者の選択により、令和5年において生じた損失の金額として、令和6年度以後の年度分の個人の県民税及び町民税の雑損控除額の控除及び雑損失の金額の控除の特例を適用することができることになりました。
令和6年度個人住民税における定額減税
定額減税とは
「デフレ完全脱却のための総合経済対策」(令和5年11月2日閣議決定)において、「賃金上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和するため、デフレ脱却のための一次的な措置として、令和6年分所得税及び令和6年度分個人住民税の減税を実施します。具体的には、納税者及び配偶者を含めた扶養家族1人につき、令和6年分の所得税3万円(※1)、令和6年度分の個人住民税1万円の減税を行う」こととされました。
(※1) 所得税の定額減税に関しては、国税庁のホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
個人住民税における定額減税の対象者
令和6年度の個人住民税所得割の納税義務者のうち、前年の合計所得金額が1,805万円以下(給与収入のみの場合は2,000万円以下(※2))の方が対象となります。
合計所得金額が1,805万円を超える方、均等割のみ課税されている方、非課税の方は定額減税の対象外です。
(※2)子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は給与収入2,015万円以下となります。
定額減税額の算出方法
納税義務者、控除対象配偶者及び扶養親族1人につき1万円を乗じた金額を、令和6年度の個人住民税の所得額から控除します。
① 納税義務者(本人)・・・1万円
② 控除対象配偶者(※3)・・・1万円
③ 扶養親族(※4)・・・1万円
(※3) 控除対象配偶者とは、同一生計配偶者(本人と生計を一にする配偶者で、前年中の合計所得金額が48万円以下の方)のうち、本人の前年の合計所得金額が1,000万円以下である配偶者をいいます。
(※4) 国外居住者は定額減税の対象から除きます。
例)控除対象配偶者と子ども2人を扶養している場合:1万円×4人(本人+控除対象配偶者+子ども2人)=4万円
なお、減税はすべての税額控除(寄附金税額控除や住宅ローン控除)を行った後の所得割から行います。
均等割及び森林環境税からは控除しません。
定額減税額を控除しきれない場合は、控除しきれなかった金額について調整給付(※5)が支給されます。
(※5) 調整給付の支給については、給付金額等が決まり次第、個別に対象者へお知らせする予定です。
定額減税の適用方法
定額減税の対象となる納税義務者は、徴収方法に応じて次のとおり減税を実施します。
【給与特別徴収】
令和6年6月分は徴収せずに、定額減税後の税額を令和6年7月から令和7年5月までの11ヶ月に分割して徴収します。(100円未満の端数は最初の月で徴収します。)
減税により所得割が0円となる場合は、令和6年7月に均等割額及び森林環境税をまとめて徴収します。
なお、定額減税が適用されない方については、通常どおり6月からの徴収となります。
特別徴収税額の決定通知書は、定額減税の対象か否かに関わらず、全従業員分について、例年どおり5月中旬に送付しました。
【普通徴収】
定額減税前の税額をもとに算出した第1期分の税額から減税し、第1期分から減税しきれない場合は第2期分以降の税額から順次減税します。
【年金特別徴収】
定額減税前の税額をもとに算出した、令和6年10月分の年金特別徴収税額から減税し、減税しきれない場合は令和6年12月分以降の特別徴収税額から、順次減税します。
なお、令和6年度から新たに年金特別徴収が開始される場合は、第1期分及び第2期分は普通徴収の方法による減税を実施し、控除しきれない場合は、令和6年10月分以降の特別徴収税額から、順次減税します。
寄附金税額控除(ふるさと納税)の上限額への影響
地方公共団体へ寄附金を支払った場合(ふるさと納税)の寄附金税額控除は、定額減税前の所得割額から計算するため、上限額(2,000円を除いて全額控除されるふるさと納税の上限額)に影響はありません。
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